記事作成日時 2026年6月8日

アップルバナナプロジェクトは、沖縄産アップルバナナの魅力を「商品」ではなく「ブランド」として育てることを目的に、情報発信・販売・体験機会の創出を同時進行で進めてきました。本期間は、プロジェクト開始から1年目の総仕上げとして、ウェブ・SNS・メルマガ・リアル販売・オンラインショップを連動させる実践フェーズとなりました。

2026年3月から5月は、2年目に向けた販売体制を整える重要な時期でした。ドライバナナを含めた39セット、ダースセットなど、新しい販売ラインナップを用意する予定でしたが、5月末に沖縄へ台風が接近し、アップルバナナは大きな被害を受けました。その影響により、準備していた新ラインナップはすべて断念せざるを得ない状況となりました。

ただし、台風前に約400kgのバナナを収穫することができました。課題は、その大量のバナナを腐らせずに、どう売り切るかでした。そこで急きょ実施したのが、1.5倍増量キャンペーンです。緊急販売の案内をメルマガとSNSで発信し、オンラインショップへ誘導したことで、大きな反響につながりました。

まるでドラマのように台風が訪れ、まるでその出来事を予言していたかのように、事前にオンラインショップが整っていた。本レポートでは、1年目の最後に起きたこの出来事を含め、2026年3月から5月までの活動を総括します。

2026年3月〜2026年5月の活動実績

サイトアクセスの推移
・サイト全体の表示回数:3月541回、4月543回、5月797回
・総ユーザー数:3月236人、4月244人、5月355人
・5月は表示回数797回、前年比1,250.8%増、総ユーザー数355人、前年比1,513.6%増
・5月の新規ユーザーは342人、既存ユーザーは13人となり、新しいお客様との接点が大きく増加

4月から5月にかけてアクセスが大きく伸びた背景には、5月末の台風接近と緊急販売の発信があります。単なる閲覧数の増加ではなく、リアルな出来事に対する関心がウェブ上の反応として表れた月でした。

購入に近いページの動き
・ランディングページ:3月50回、4月56回、5月106回
・注文ページ:3月29回、4月26回、5月53回
・BASE:3月53回、4月195回、5月332回

特にBASEのアクセスは、4月から5月にかけて大きく伸びました。オンラインショップが販売の受け皿として機能し始めたことがわかります。

販売実績
・3月:4件、17kg
・4月:6件、14kg
・5月:6件、16kg

注文数だけを見ると大きな伸びではありませんが、5月は台風対応の中で緊急販売を実施し、メルマガ・SNS・オンラインショップが連動したことに大きな意味があります。

リアル販売・テスト施策の実施
アップルバナナは、写真や文章だけでは価値が伝わりにくい商品です。一般的なバナナとの違い、香り、食感、追熟の変化、農薬不使用で育てられている背景、農家さんの手間と想い。これらは、実際に見て、食べて、体験してもらうことで伝わりやすくなります。

そのため、リアル販売や試食、体験の場づくりは、プロジェクトにおいて重要な施策でした。ウェブで知ってもらい、リアルで体験してもらい、その体験をまたSNSや動画で広げていく。この流れを作ることが、1年目の大きなテーマでした。

5月末には、台風接近前に約400kgのバナナを収穫しました。本来であれば2年目の新商品展開や継続販売につなげる予定でしたが、台風被害により状況は一変しました。収穫したバナナを腐らせずに届けるため、急きょ1.5倍増量キャンペーンを実施しました。 この施策は、単なる値引きや特売ではありません。自然災害による緊急対応であり、同時に、応援してくれる人へ状況を正直に伝える販促でもありました。結果として、メルマガ、SNS、オンラインショップの重要性を改めて確認する機会となりました。

実施した施策

オンラインショップの開設
この期間で特に大きかったのは、オンラインショップの開設です。台風被害を予測していたわけではありませんが、結果だけを見ると、まるで予言していたかのようなタイミングでした。もしオンラインショップがなければ、緊急販売の案内を出しても、注文受付や確認作業に大きな手間がかかっていたはずです。先に受け皿を作っていたことで、1.5倍増量キャンペーンをスピード感を持って実施できました。

メルマガ配信
今回の緊急販売では、メルマガの強さを改めて実感しました。SNSは拡散力があります。一方で、メルマガには直接届ける力があります。普段からつながっている人にすぐに情報を届けられることは、緊急時に大きな力になります。

● SNS・動画・情報局の発信
・アップルバナナ情報局:3月26件、4月1件、5月16件
・X投稿数:3月42件、4月20件、5月22件
・Instagram投稿数:3月19件、4月2件、5月8件
・YouTube投稿数:3月0件、4月2件、5月7件

5月はYouTube投稿も増え、文章だけでなく動画で伝える流れが強まりました。また、流入経路ではGoogle検索が162回、ダイレクトが116回、Yahooが59回、X経由と考えられるt.coが48回、Instagram関連が合計27回となり、検索とSNSの両方が集客に貢献しました。

また、5月のデバイス比率はスマートフォンが68.5%を占めています。今後はスマホで見やすいか、注文しやすいか、ボタンが押しやすいかが、売上に直結します。

● SEO/GEO成果
SEO面では、一定の成果が継続しています。「アップルバナナプロジェクト」はGoogle検索で1位を維持しました。プロジェクト名で検索した時に公式サイトへたどり着ける状態ができていることは、ブランド構築において大きな成果です。

・「アップルバナナプロジェクト」:Google検索1位を継続
・「アップルバナナ」:3月5位、4月6位、5月9位
・5月の「アップルバナナ」:表示回数3,224回、クリック数33回、平均掲載順位8.07位
・「アップルバナナ 沖縄」:平均掲載順位2.76位
・「沖縄 アップルバナナ」:平均掲載順位2.94位

沖縄と組み合わせた検索では強い位置を取れており、「沖縄産アップルバナナ」として情報発信してきた効果が表れています。

● 農園の裏側コンテンツへの反応
5月は、栽培や農園の裏側に関するコンテンツにも反応がありました。「バナナの木 収穫後」はクリック率11.43%、平均掲載順位5.69位。「バナナ 収穫後 切る」はクリック率14.29%、平均掲載順位3.1位となりました。

ページ閲覧数ランキングでも、「収穫のあとに切り落とす理由、そして自然に戻る循環」の記事が46回表示され、4位に入りました。アップルバナナそのものを探している人だけでなく、バナナの栽培、収穫後の作業、農園の裏側に関心を持つ人にも届き始めています。

● GEO・AI検索への対応
5月の流入では、copilot.comからの流入が1件確認されています。まだ小さな数字ですが、AI検索時代に向けた最初の動きとして注目すべきポイントです。今後はGoogle検索だけでなく、AIに正しく引用される情報を公式サイト内に蓄積していく必要があります。

今後の施策(予定含む)

本来であれば、2年目は新しい販売ラインナップを展開する予定でした。ドライバナナを含めた39セット、ダースセット、贈答用セット、まとめ買い用の商品設計、オンラインショップを軸にした販売強化などを準備していました。

しかし、台風被害により、いったん計画は見直しとなりました。それでも、今回の経験によって2年目に向けた方向性は明確になりました。

● オンラインショップの強化
BASEへのアクセスは、3月53回、4月195回、5月332回と大きく伸びました。オンラインショップは、確実に販売の受け皿として機能し始めています。2年目は、商品ページの見やすさ、注文導線、スマホでの操作性をさらに改善していく必要があります。

● メルマガの継続強化
今回の緊急販売で、メルマガはまだまだ強いことがわかりました。SNSのように流れていく情報とは違い、メルマガは直接届けることができます。今後は、収穫情報、販売再開のお知らせ、限定販売、農園レポートなどを定期的に届ける仕組みを強化したいところです。

● SNSと動画の強化
5月30日に公開された緊急販売ページは、平均滞在時間が2分48秒と長く、読者が真剣に内容を読んでいたことがわかります。また、「ファルコン吉田のアップルバナナ突撃インタビュー!!」は滞在時間6分18秒と突出して長く、人物や現場のストーリーが強く届いていることが確認できます。2年目は、商品だけを売るのではなく、農園、人、現場、想いを伝えるコンテンツをさらに増やしていくことが重要です。

● 新規ユーザーを逃さない仕組み
5月は新規ユーザー342人を獲得しました。販売が一時的に止まっても、次回収穫情報、Instagramフォロー、メルマガ登録、LINE導入など、次につながる導線を整えることで、関心を持ってくれた人との接点を維持できます。

課題と展望

一番大きな課題は、自然災害への対応です。農業は自然と向き合う仕事です。どれだけ計画を立てても、台風や天候の影響を完全に避けることはできません。今回も、2年目に向けた新ラインナップを準備していた中で、台風によって計画を断念せざるを得なくなりました。これは大きな痛手です。

しかし、その中で見えた希望もあります。台風前に約400kgのバナナを収穫し、腐らせないために1.5倍増量キャンペーンを実施したところ、大きな反響につながりました。これは、普段から情報発信を続けていたからこそ起きた反応です。

何も発信していなければ、緊急販売の案内は届きません。メルマガがなければ、すぐに知らせることもできません。SNSがなければ、リアルタイムの状況を広げることもできません。オンラインショップがなければ、注文の受け皿もありません。

今回の出来事は、ウェブ販促の本質を改めて教えてくれました。販促とは、売りたい時だけ動くものではありません。何も起きていない時に、どれだけ準備しておけるか。その差が、いざという時に出ます。

今後の課題は、スマートフォンでの注文導線改善、メルマガ登録導線の強化、SNSフォローへの誘導、農園の裏側コンテンツの継続発信、AI検索に引用されやすい公式情報の蓄積です。

アップルバナナプロジェクトの1年目は、販売だけではなく、ウェブ、SNS、メルマガ、リアル体験、オンラインショップを連動させた実践型の販促プロジェクトでした。2年目は、今回の台風被害を受け止めたうえで、販売体制、情報発信、商品設計を組み直していくことになります。

著者の感想

第8回が最終回になるタイミングで、まさかこのような出来事が起きるとは思っていませんでした。

5月末に沖縄へ台風が接近し、アップルバナナが大きな被害を受ける。2年目に向けて準備していた新ラインナップも断念する。普通に考えれば、とても厳しい出来事です。

でも、その一方で、今回ほどウェブ販促の本質を体感できた出来事もありませんでした。

台風前に400kgのバナナを収穫する。腐らせないために1.5倍増量キャンペーンを実施する。メルマガを出す。SNSで発信する。オンラインショップで受け止める。この流れが、驚くほどきれいにつながりました。

まるで、この出来事が起きることを予測していたかのように、事前にオンラインショップを開設していた。もちろん、本当に予言していたわけではありません。それでも、結果だけを見ると、まるで予言していたかのようなタイミングでした。

今回、強く感じたことがあります。メルマガは終わっていない。SNSは軽く見てはいけない。オンラインショップは、ただ商品を並べる場所ではない。そして、日々の情報発信は、いざという時に人と人をつなぐ力になる。

さらに、農園の裏側を伝える記事や、インタビューのような人の想いが伝わるコンテンツには、数字以上の力があることもわかりました。

アップルバナナプロジェクト第1章は、ここで一区切りです。最後は台風という厳しい出来事で締めくくられました。でも、この経験は必ず次につながります。自然の厳しさも、販促の力も、人とのつながりも、すべて詰まった1年でした。

アップルバナナプロジェクト第1章。これにて、いったん完結です。

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